【操作方法】画像切り抜き

画像切抜きの例 操作方法

ワード、もしくはイラストレーターしかソフトがなくて、被写体を背景から切り抜く画像(≠トリミング)を使用しなければいけないシーンで、どうするかという方法を記します。

 

画像を切り抜く例

 

まず大事な前提ですが、

無料で賄おうとするなら道具を用意して技術を身につけてください。

厳しいようですが、過去も無料サービスを提供してきた経験から、「会社からお金が1円も出ない」「1円も予算がない、出したくない」「とにかく無料でなんとかしたい」というお考えなら、自分の技術を高めてください。そして相応のソフトを用意してください。

最近はPhotoshopでなくともGIMP ONLINE  RollMyFileなどもあります。

無料というのは、言葉は悪いですが、何のリスクも負わなければ、上手く行けば楽して良い物を得ようという魂胆です。体験してもらい良さを分かって次回注文してもらうための「初回無料」や「●カットまで切り抜き無料」というサービスはあります。遊び感覚で実際自社の大切なツールに使用する気もないなら、冷やかしでデパ地下試食めぐりのようにやれば良いのかもしれません。自社の大切な営業ツール、長く改定しながら対外的に使って売上を稼ぐ為のツールを作成するのに、その試食感覚では正直厳しいです。心構えとして。

かといって、僅かなカットの切り抜きに数万のお金はプロの事務所でも出していません。コストに圧迫されます。これから紹介するのは、飲み屋にいってお酒1杯、おつまみ1品程度から、駄菓子屋でガムを買う程度まで、「圧迫されないコスト」で出来る画像切り抜きサービスです。

 

(★)9ドルで5秒自動切抜き、画像によっては使える!

remove.bgというサイトです。紹介できるか出来ないか微妙なボーダーライン上のサービスだったのですが、使う画像を選べば、場合によっては素晴らしいケースになる可能性を秘めています。打率が1割いかないけど、たまに場外ホームランを打つタイプということで、そのホームランにあたる部分がなければ紹介していないサービスです。

 


www.remove.bgの切抜きの様子

 

見る、聞くよりご自身でやってみる方が理解が早いので、リンクの緑色の「Select a Photo」をクリックして画像をアップロードしてみてください。

上記2つ試した例を掲載しました。1枚に2名の人物で体の向きも正面でなく布団をかぶっているケースと、肌を出したセミヌード人物に近い色の合成背景バックグラウンドの1枚画像のケース。

5秒でこの仕上がり、特に髪の毛をグシャグシャだったりカッターで直線で切り分けたようにならずに背景から抜けたことは、ソフトの自動切抜きもここまで進化したかという驚きがありました。

しかし上記2カットの画像は使えないNGカットとなっています。

(上)介護している女性の向かって左のピンクの服の脇のあたり、寝ているおばあさんの枕の下の敷布団、完全に機械作業なので失敗しています。これではNGです。

(下)遠くから細かく見なければ、きれいに切り抜けたように見えますが、クリックしてブラウザ上で表示拡大して向かって左耳の上部の耳たぶを見ていただければ、ちぎれてしまっているのが確認できます。これもNGです。

そして無料サービスの場合は、webの小さいカットでしか使用できない極端に画素数の少ない解像度にリサイズされてしまっています。

www.remove.bgを無料で試したら解像度が激減

昨今はwebでも高解像度のディスプレイを想定して2000pxのヘッダーをアップするケースも耳にしますし、印刷用のデータでは上記の593×421pxでは3〜4cm程度のカットでしか適合しません。元画像はA4より少し小さめのサイズで使えるくらいの大きさでしたが、自動で粗い画像に変換されます。

これは、有料メニューですと解消されるようです。

www.remove.bgの精度と料金例

 

上記はサイト説明ページのキャプチャですが、レギュラーと表示している画素数の粗さに比べHDと表示されている物は、かなり鮮明に細かい部分まで表示されています。この高解像度HD画像の切抜きサービスは一番少ないメニュー(25カット/月)で9ドルです。まあ、私が呑みに行くある店だと、ギネスのパイント1杯に払う程度のお金です。センベロショップだと2杯とつまみ数皿可能かもですが、その程度を我慢するだけで作れる金額ではあります。コストも問題ではないでしょう。

しかし、ソフトの自動切抜きなので、やっぱり認識が人の目と違うので、エラーとなることもあります。逆に、「白っぽい壁紙に真っ赤なトマト」といった、明らかに形態のエッジ部分、背景との明確な色味の相違、被写体を構成する色合いのシンプルさ等、機械が認識しやすい画像の場合は、それこそ5秒でドンドンと切り抜いてくれるでしょう。ネットだから夜中でも5秒ダウンロードです。

昔はphotoshop始め、この手の背景との色の差を感知して切り抜くソフトプログラムでの切抜きは、どうしても抜いた画像のエッジが、なめらかでなく、ギザギザの汚らしい物になってしまう傾向がありましたが、そういった所の精度は上がってきているようです。髪の毛などは、人に頼んでも時間とコストが凄くかかります。手間と時間、技術の必要な髪の毛部分のみなど人力切抜き(photoshopなどで自分で切り抜くケース)と部分的に併用して使うケース(合成前提)だと十分「有り」だと思いますので、紹介に至りました。

 

 

(★★★)キリヌキ専門会社に頼む!

キリヌキJP

キリヌキサービスシスプロ  3,000円より発注可能
キリヌキスタジオ バングラデッシュ作業

2つ目、3つ目は利用経験がないのでリンクのみです。キリヌキJPは創業間もない時期から、私も利用経験もあると思いますが、クライアントが発注をしていたので、よく知っています。そして、おそらくキリヌキオンラインサービスのリーダーカンパニーなのでしょう、かなり昔とサービスが変わって、個人の小さな注文も頼みやすくなっています。

昔は、クリッピングパス(photoshopかindesign等を保有、設定技術がないと無意味)の保存は有料だったと記憶していましたが、一切無料、また、数千円からのまとめた注文という条件だっと思います。私自身はあまり使わなかったのですが、今見直したら1カットから注文可能、22時まで営業(問い合わせOK)と、小口にも優しいサービスに門戸を広げてくれています。価格も簡単な物(Aランク)は70円/カット〜中難易度(Cランク)200円/カット(高難易度は要見積り)とコストに優しいです。

どうやって採算を取るのかというところでは、人件費格差と時差を利用して、物価の低いインドの作業員が現地で作業して低コストを実現しています。管理サーバや窓口は日本なので、インドの企業に直接頼むリスクはありませんが、海外で作業している以上、戦争や政治や災害等カントリーリスク以外にインターネットのラインが切れてしまったり、通信不能になれば、データCDをEMSなどで空輸する日数が必要になるというリスクはあります。

※サイトの説明によれば、日本側ネット環境はもとよりインド側の全環境が何かあっても大至急で復旧できる体制を確立しているようです。

 

「インドだとクォリティが心配」という声も聞こえそうですが、高難易度の画像(ふわふわの髪の毛や毛皮のコートや襟巻き等)は、流石に彼ら作業員でなく、レタッチャーに依頼しないと厳しいでしょう。でも、簡単なバッグから、自転車のスポーク抜き程度までなら、問題ないです。私が依頼していたのは中国の提携企業でしたが、中国だろうが、インドだろうが、ソフト操作と言っても、低難易度の単純労働は、日本のオペレーターと同じ質で仕事をします。逆に日本人でもphotoshop系の画像ソフトを上手く触れない変な人が扱う方が危険な結果になります。

支払いもクレジットカード払い以外に、企業発注に嬉しい、銀行振込後払いがあります。納期としては、365日平日は22時まで営業

キリヌキJPのスケジュール

かなりのスピード仕上げとなります。(量にもよるでしょうが500枚半日のペースです。人海戦術ですので早いです。)

最初に頼む場合、サーバ設定など少々手間がかかりますが、無料トライアルがあるので、お試しでセッティング込でテスト画像を余暇で依頼するところからのスタートが良いでしょう。

ただ、このサービスは元々プロ向けのサービスなので、何も指定しないで依頼してしまうと、単にphotoshop上でクリッピングパスを設定した画像を送ってこられるケースもあります。photoshopを保有していてクリッピングパスをさわれるプロなら無問題ですが、ワードしか保有していない、イラストレーターしか保有していないノンプロは、納品形式の選定を注意しなければいけません。

↓【ワードの設定例 透明pngで納品】(元々ワードは印刷用ソフトでないですが、解像度は300dpiに設定してください。)

キリヌキJPのワードの人用の設定画面

↓【イラストレーターの設定例(印刷用) 透明psdで納品】

イラストレーター用設定(キリヌキJP)

10カットで安い店の中生ジョッキ2杯です。100カットwebショップに掲載となっても、飲み会の一次会、二次会代金と誰かへお祝い協賛金を払う程度で出来てしまいます。

昔と比べれば、かなりサービスが個人向けへも改善されていて、【早い、安い、量も受けて、そこそこ上手い、支払いも柔軟】と伸びている企業が抑えるユーザーウォンツを汲み取っていますので、使い勝手はかなり良いです。

 

(★★)高難易度は、スキルの切り売りココナラなどで

インドに限らずオペレーターレベルのキリヌキでは、人物の髪がふぁさあっと広がっていたり、毛のふあふあのウサギだったりを抜くのは心配な面があります。

画像レタッチを専門にしている人なんかだと、追加料金が色々かかりますが、しっかりとキリヌキをしてくれるケースもあります。

ココナラ(キリヌキ作業検索)

普段から画像を扱う人が出展している事も多く、単なるキリヌキだけでなく、色調や明暗の調整、ゴミ取り、壁の映り込みの削除などのフォトレタッチも合算で依頼できるケースもあります。(※各出展者のメニューによります。)

ココナラは500円が最低発注料金になりますので、お弁当代で、数カットから数十カットまで対応してもらえるでしょう。

ただ、ココナラ最大の欠点は、副業で属人的に対応している人がほとんどなので、余暇や、会社の就業時間以外という事で、人によっては数日から数週時間がかかるケースだってあります。(なかには、スピード仕上げの人もいます。)

そして、企業の営業がしっかりと窓口に立ってお問い合わせを受けていなく、営業経験の浅いような個人が問い合わせを受けるので、「問い合わせをしても返事をしない」「突然断る」「一部には商業マナーがない、プロのスキルに届いていない等の不適合者」等問題も発生する事を想定しないといけません。人と手がける仕事への目利きが出来ないなら発注しない方が安全です。

使い方としては、普通の作業員や機械での自動認識では難しい「髪の毛」など高難易度画像、あるいは、「草むらに置いたラケット」「背景に溶け込みそうな被写体」などの依頼、そして、色ムラ調整、色調整、トーン調整、不要部の削除、歪み矯正等も追加オプションで、飲み会1回から2回程度の支払いで、やってもらえるサービスです。

 

以上★の数もそれぞれの紹介ですが、時代とともにオススメできるサービスも変わってくると思います。現時点でのオススメ3サービスということです。

(初版執筆 26Feb.2019)

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