技術職の人が独立起業する前にやるべき7つの事

チェックシート

はじめに
これから、技術職の会社員が独立起業する時に大事な事を書きます。といっても自分はデザイン業なので、デザイン業のみに当てはまるかもしれませんね。

やること1
なぜ、独立するかをしっかりと自問自答し、紙に書いて机の前に貼り付けられる事。

逆に言えば、「倒産リストラで!」とか、「なんとなく自分の力を試したくて!」とか、「フリーで仕事請けるってかっこいいし〜」程度の気概では、ピンチに陥った時に踏ん張るための目標も持てなくなります。独立する大きな理由も無いのに独立起業しないこと。

やること2
今務めている会社や関係者(顧客含む)と良好な関係を保っておくこと。

技術職の場合は、仕事を仕上げる能力には長けています。まして独立しようとする人間が腕に自信がないなんて事はありません。しかし、技術だけを高めて営業や経営に関してはまったく出来ない人も多いです。なので、今ある自分の実力を認めてくれる信頼関係をしっかりとキープすることです。営業出身者に多い、顧客を持って独立というのは、在籍した会社との関係を悪化させます。嫌がらせや圧力、奪い合いにも負けないパワーがあるなら客の持ち逃げが駄目とは言いませんが、恨みを買ってまで高々数社の客を奪うよりは、自分をよく知っていて、上手に使ってくれる人たちを増やす方が得です。仕事が切れる時は、どんなに頑張っても切れてしまいますが、信頼関係というのは、そういうものではありません。

やること3
無駄な出費を極力抑える。

「社長になるのが夢だった!」と嬉しそうに地価の高いエリアにオシャレな事務所を借りたり、いきなり不要な社員を何人も雇用したり、リース会社の口車にのせられて、さほど必要性の高くない設備の契約をしない。会社を大きくするには、ある程度の戦力を増強する必要がありますが、景気の波の中で固定経費の支払いに毎月追われるようになれば「やること1」の目標など吹っ飛んでしまいます。最低限の出費だけで自分の力を最大限に発揮し、なんでも選り好みせず必死になって仕事に取り組む!最初はそういった姿勢から一歩ずつ成長していきます。形だけの社長ごっこほど危険なものはありません。どの社長も自分が必死で頑張った経験があってから、多くの人数の上に立っています。自分に技術がある人は、それを最大限に使い、支払いコストを極力抑え、受注が思うように伸びなかったとしても、なんとか乗り切れるように頑張りましょう。独立前の準備金も大事です。

やること4
経営の本やセミナー、経営者との人脈(SNSなど)、経営(&マーケティング)という物を勉強する。

もちろん簿記会計の知識、マーケティング、人との関わり方、事業の効率化や環境整備、自社の強みの発見、構築などたくさん勉強が必要ですし、一人で独立したとしても、事業者として経営感覚を問われます。マネージメントが嫌な人は、下請けで安くこき使われて悲惨な結果に陥るので、早々に事業経営とは何か、どう局面で判断していくか、良い知識と人脈を手にいれないといけません。

やること5
一日の中で一番仕事がはかどる時間を自分の目標の為に使う。

独立当初は、順調な継続受注がのぞめないため、選り好みなしの必死の新規受注で顧客開拓から始まります。しかし、いくら収益を出すためとはいえ、当初の目標とは違う内容の仕事が増えてしまっては、何の為に独立したかわからなくなります。例えば自分のブランドで勝負したいという目標なら、午前中はブランド構築のための無給であっても自主作品作り、午後は、実際に収益を得るための下請け仕事などのように、時間を自分でコントロールできる業務形態になるのですから、しっかりと計画と実行するかしないかで、収入確保に流されるか自分の足で目標に向かって進めるかの相違が年月とともに差となって出てきます。

やること6
どんな時でも勉強になると考えること!

時に何百万の失敗や損害、値引き、突然の契約打ち切りや仕事に対しての理不尽な批判など辛いことも沢山出てきます。しかし、後ろ盾になる会社の上司はいないのですから、すべて乗り越える試練としての課題です。どんなシーンでも人生の勉強と捉えないと愚痴や悲観はうだつのあがらない窓際サラリーマンなら許されますが、自営業者は駄目になったら容赦なく沈みます。愚痴をいいながら給料もらえるなんて甘い世界ではありません。いかに失敗をなくし、仕事の相手に対して良好な関係を築くか、そういう努力を怠らない人だけが残っていけます。

やること7
かならず健康診断にいって体調管理すること。

一番は体が十二分に動くこと。会社でやってくれていた検診などは、独立してしまえば、自主的にやるしかありません。公的な検診など無料や安価で出来るものもありますので、なにより故障しないことが大前提です。風邪などをひいたら、即座に復帰できる回復法を勉強し、うまく週末の休日などを利用して仕事に穴をあけないというのがプロの仕事です。

 

(補足)やること4に近いですが、基本的に独立するには、ディレクター、プロデューサークラスの視点が必要です。そういった大きな視野で仕事に取り組め、責任を持てる人が望まれています。上の人間の指示に従って、技量だけで仕事をしていた所謂、部門の職人的な人は、逆にたくさんのディレクターを顧客にすることを考えないといけません。あくまでも高い技術や対応力などを指示をする人間に評価してもらう前提ですが、外部よりは、内作の社員の方が自社の戦力という意味合いでは企業幹部にはウケが良いので、外注はよほど特殊な技術か、もしくは誰もやりたがらない事も進んで対応するくらいでないと厳しいでしょう。まして外注費が高額になってしまうなら、社内の人件費と鑑みてもコストカットのリストラ要素になりかねません。

 

(補足May2012) 6年前ほどの某ミクシで経営相談をしていた自分のポストを読み返したのですが、改めて、やること4とか3は大事だと思い直しました(7は必要条件)。当たり前ですが毎月の収支は予測値とどれくらい乖離があるか(ニトリ社などは週でチェック&DOされてます)高収益の時は忘れてしまいますが、私も15期でお問い合せも頂き新たな取引も増えてきました。どこにアンテナを張り、誰と繋がるかも大事ですし、それ以前に相手様が声をかけて頂けるか、呼んで頂けるかという自社の体制、対応、アピール能力も問われます。書き方が難しいですが、単純にすれば、『だれと(マーケット)、自分のどの部分を評価頂いて、どういう仕事をして集金していくか』をしっかりと見定めて、方向照準があれば、若干のブレだけで目的地に向かっていけます。照準なしでは、真っ暗な樹海をさまようことになりかねません。勉強と実践が大事と再度痛感しています。

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